ブリキとは?

ブリキとは?

ブリキとは何か、またその歴史について

ブリキの概要

ブリキは、鉄鋼をスズで表面処理した鋼板(薄い鉄板)です。缶詰など常に水分と接触する部材に用いられています。英語では"tin"といいます。

ブリキは一般に鉄または鉄合金から作られ、表面に防錆や保護のために錫や亜鉛などのメタルコーティングが施されます。これにより、ブリキは耐久性が向上し、腐食から保護されます。

缶詰や飲料の缶、食品容器、化粧品の容器などに広く利用されています。ブリキの特徴は、軽量でありながら強度があり、食品や飲料の鮮度や品質を保つための適切なバリア機能を担います。

また、ブリキは加工しやすい性質も持っており、成形や折り曲げなどの加工が比較的容易です。そのため、ブリキはさまざまな形状やサイズに製品を作るために利用されます。

ブリキの歴史

ブリキの歴史は、古くからヨーロッパで始まりました。14世紀頃には、ボヘミア(現在のチェコ共和国)で、ブリキの製造が始まったと言われています。当時のブリキは、主に食器や飲み道具などの製造に用いられていました。

18世紀頃には、イギリスで缶詰の製造技術が開発されました。缶詰は、ブリキの容器に食物を詰めて密閉し、加熱殺菌する方法で保存するものです。缶詰の開発により、ブリキの需要は急増し、ブリキの製造技術も大きく進歩しました。

19世紀頃には、ブリキは、玩具の製造にも用いられるようになりました。ブリキのおもちゃは、加工が容易であり、落としても壊れにくいという特徴から、子供たちに人気がありました。ブリキのおもちゃは、今でもレトロな雰囲気が漂い、人気があります。

20世紀頃には、ブリキの製造方法に電気メッキ法が導入されました。電気メッキ法は、熱せき法に比べて、スズを均一に塗布できるため、ブリキの耐久性が向上しました。電気メッキ法の導入により、ブリキの需要はさらに拡大し、ブリキは、缶詰や食品容器、石油缶などの製造に広く用いられるようになりました。

ブリキの代わりにアルミニウムやプラスチックなどの材料が使用されることもありますが、加工のしやすさや耐久性により、現在でも食品や化粧品にはやはりブリキが使われることが多いです。また、レトロな雰囲気があり見栄えが好まれ、一般家庭でお部屋を装飾しながらものをストックするといった用途で選ばれることもよくあります。

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